生命の不思議を解き明かす大学院理工学研究科地球生命環境科学プログラム博士前期課程2年 (生物学科卒業)生物学科4年写真は研究材料の例/魚類の脳(左上) 細胞(左下) ライチョウ(右上) アフリカングラスラット(右中) セイヨウタンポポ(右下)プログラム紹 介 /生物科 学プログラム 私は共生生物学をテーマとする研究室に所属しており、害虫の生存に必須である内部共生系を標的とした新規防除資材の開発に向けた研究に取り組んでいます。害虫対策には殺虫剤が有効ですが、現行の殺虫剤は受粉虫に対する慢性的な毒性を示すなど、周辺環境への影響が顕在化しています。持続可能な農業構築に向け、環境負荷が少ない防除資材の開発は喫緊の課題です。多くの害虫の体内には、必須共生細菌を収納する菌細胞塊があり、餌に不足する栄養源の供給を受けています。菌細胞は、訪花昆虫等に存在しないため、そこで働く分子は特異的標的になり得ると考え、その分子の機能阻害剤開発を目指しています。生物科学プログラムでは様々な生物を対象とした研究室があり、マクロな現象からミクロな現象まで研究テーマも多分野にわたります。きっと皆さんの興味を惹くテーマが見つかると思います。 研究活動はもちろん困難や苦労も多いですが、その分成果が出た際に研究の楽しさや自分の成長を実感することができます。もっと生物を学びたいという皆さん、お待ちしています!まざまな生物学分野に関心のある人が多く、共通の目的をもっ 2年次以降は専門的な講義が増え、座学に加えて学生実験Program of Biological Science生物学科の先輩からのメッセージ15生物科学プログラムは、生物の複雑な構造と体制の維持に不可欠な情報伝達の機能的な連関を解明することを教育?研究の基本理念としています。私たちは、生命現象についての理解を深め、生命の普遍性と多様性について主体的な学習を通じて洞察することができる人材を育成するために、教育?研究活動を行っています。 生物科学プログラムでは、自分の興味のある生物学分野を専門的に学ぶことができます。同じプログラムの仲間もさた仲間と楽しく学ぶことができます。動物園や水族館への実習で友人と「この生物はこういう生態があって…」とひたすら語り合っていた楽しい思い出があります。が行われます。実験では先生方の研究テーマに沿って幅広く学び、高度な生物学的知識や実験技術を身に付けることができます。大学の外に出る野外実習では、立山で高山植物、氷見の海で水生生物、呉羽山で昆虫について調査し、富山の豊かな自然の中で「生きた」生物学を学んでいきます。そのため、今まで関わりのなかった生物について知ることもできます。4年次に研究室に配属され、それぞれが興味ある分野についてより理解を深めていきます。さらに研究を行いたいと考え、大学院に進学する人も少なくありません。幼い頃から生き物が好きな人だけでなく、生物学を学ぶうちに興味?関心の湧いた人も大歓迎です。この富山の持つ大自然の中でダイナミックな生物学を学びませんか。生物科学プログラム
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